seiji

 秋の味覚 上海蟹

食欲の秋です。
これからの季節は美味しいものであふれかえって、あれもこれもと食べたいものがでてきますね。
その中でも、旬のものは外せません。
松茸・秋刀魚・葡萄など、代表する食材がある中で、ちょっと変わった秋の味覚。
それは日本でもおなじみの中華料理。
 
広東地方は、米作圏で、チャーハンの本場。
北京地方は、麺や餃子を主食とする小麦粉圏で、麺の本場。
四川地方は、激辛料理でおなじみの麻婆豆腐が基本。
上海地方は、魚介を醤油等で甘めに煮込んだ料理(フカヒレの姿煮等)。

そして、その上海地方の秋を代表する味覚が上海蟹。
今回の記事の内容です(またまた ざっくりです)。

上海蟹

上海蟹の中国名は「大閘蟹(ダージャシエ)」、学名は「中国モクズ蟹」といい、上物は陽澄湖(ようちょうこ)産となります。日本では生態系を破壊する恐れがあるため、生きた個体の国内への持ち込みが厳しく制限されており、許可を得た料理店のみでしか取り扱うことが出来ません。
しかも組織が傷むのが非常に早く、生きたままの調理しか出来ない高級食材で、旬が9~10月は卵を持った雌の味が良く、11~12月上旬頃まで濃厚なミソの詰まった雄の味が良くなります。
そして11月の上旬、雄雌両方の旨みが増し、食べ比べの出来る1年で最も貴重な時期となります。
一般的な食べ方は、丸ごと蒸すシンプルな方法ですが、上海蟹独特の変わった食べ方があります。
それは、生きたまま数日間酒漬けにする上海蟹の老酒(ラオチュー)漬け、通称「酔っぱらい蟹」。
好みもあると思いますが、非常に美味でおすすめです。

蟹は漢方で言う五気の中の「寒」、体を強く冷やす作用があると考えられているため「熱」である生姜や生姜湯といっしょに食べるのが本場となります。

烏龍茶の入ったボールが置いてあったら手洗い用。
上海蟹は香りが強い為、手に付いた匂いはなかなかとれないのですが、烏龍茶で指先を洗うと綺麗にとれます(飲むべからず)。

身を殻に全て取り出したものを提供してくれる店もあり、初心者には易しいですが、ズクを出して身を取り出すのが「通」と勝手に考えています。
ズワイガニやタラバガニが好きな方には、決して大きくはない蟹の身をほじくり出す作業は、発狂すること間違い無し<笑>。


下の写真が身を取り出してくれた上海蟹です。

上の写真は雄です。
濃厚なミソがたまりません。

こちらは、卵を持った雌です。

殻に取り出した、大きめの上海蟹の雄です。

上海蟹は美味であることだけではなく、旬がある事にも魅力を感じます。

日本の上海蟹「モクズガニ」

「モクズガニ」は日本の上海蟹といわれており、地方によって呼び名が違い、ツガニ・ケガニ・カワガニ・ヤマタロウガニとも呼ばれています。
小笠原を除く日本全国に生息し、幼生は海でしか成長できないため、海につながる河川にしかいません。
清流を好み、上流に行けば行くほど大物が採れます。
寄生虫がいるかもしれないので、しっかりとした加熱調理が必要となります。
同じモクズガニ属ですので旬は秋となります。

最後に、旬を味わいましょう!

上海蟹は高級食材として扱われており、陽澄湖(ようちょうこ)産となると、その中でも最高のブランドとなりますが、決して手の届かない金額ではありません。
私の様な一般市民でも、味わい楽しんでいます。
年に一度だけ、奥さん・彼女を誘って旬の味覚を味わってはいかがでしょうか。
以上。
毎度未熟なブログですが閲覧いただき、ありがとうございました。

-seiji