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【波照間島フェリー欠航?】ひとり旅・準備しておくこと・知っておくこと

沖縄県といえば誰もが憧れる、美しい海のある観光地です。
その中でも日本最南端の有人島、波照間島。
果てのうるま(珊瑚礁)の意味で名付けられたこの島は、日本の中でも星の数がもっとも多く、南十字星を観察できることでも有名です。
そんな日本最果ての地とは…。
日本の離島のなかでも、行きにくいうちの一つに入るかと思います。
冒険の旅に出かける前に、情報収集も大切でしょう。
この記事がすこしでもお役に立てる情報であれば幸いです。

目次
◆注意すべきこと
◆旅行記
◆観光めぐり

◆注意すべきこと

来たが最後、数日間帰れなくなることがある。
  
◆帰りの飛行機に間に合わないことがある。

帰ることができなくなった場合を想定しておくと。

コンビニやスーパーが無い。

欠航が多く客が少ないと分かると休業となる。

カード払いなどができない。

行く事ができない時の、プランを考えておくこと。

石垣島のホテルは確保しておくこと。

ファンダイビング、初心者は避けたほうが良い

◆説明

来たが最後、数日間帰れなくなることがある。
これについては対策はありません。どうすることも出来ません。
万が一の時のために、ゆとりを持った旅の計画をたてましょう。
連休もあけ、会社に出勤出来なくなることも想定できます。正直に理由を話しましょう。
貨物船という手もありますが、ここ最近、大型フェリーも出航しています。運よくそれに乗船できれば欠航率は少ないでしょう。とくに冬場は難しいですが、夏は梅雨と台風の心配もあります。
4~5月頃が比較的おだやかで、南十字星・海水浴と波照間島の魅力を楽しめる、ベストシーズンといえます。

帰りの飛行機に間に合わないことがある。 
安栄観光の発行する、フェリーの「欠航証明書」をもらって、航空社に提示すれば全額払い戻しか、有効期限を延長することができます。(ANA/JAL)

帰ることができなくなった場合を想定しておくと。 
旅行記のなかにも話が出てきますが、日帰り予定が、まさかの4日間の滞在となった方の話が出てきます。
たとえ日帰り予定であったとしても、万が一に備えて最低限の荷物を持っていくことをおすすめします。 
レンタルバイクで半日もあれば、すべて観光スッポトをまわれてしまいます。
さて、その後何をするのでしょうか?
ブログ・記事作成を趣味もしくは仕事にしている人は良いですが、もしも、あなたがひとり旅で取り残されたら…。
ノートパソコン等ももっていき、ふだんやり残したデータ処理や、これからの旅の計画をたててみてはいかがでしょうか?

コンビニやスーパーが無い。
個人の小さなお店が数件ある程度です。
最南端の地ということで、品揃えも少なく限りがあります。石垣島で買いだめをしていくと良いでしょう。食事の後の、ひとり宴会も乙なものです。

欠航が多く客が少ないと分かると休業となる。
その日のフェリー乗客は、私と帰島する数人だけだったようです。つまり観光客は私ひとりだったのかもしれません。
レンタルバイク屋さんも休業となりました「困った、何をすればいいんだろう…」
移動手段がない私が途方に暮れていると、宿泊先のスタッフの方が、レンタル屋数件にお願いしてくれて、なんとか借りることができました。
あちこち走り回りましたが、ほとんどの店は休業で仕方ありませんが、そういう意味ではつまらない旅となりました。
客が少ないと判断すると、石垣島ですごすようです。無理に行くとこうなります。

カード払いなどができない。
完全な現金社会です。郵便局ATMで下せますが、一時休業もありますので注意しましょう。多めに持って行くことをお勧めします。

行く事ができない時の、プランを考えておくこと。
何回か予定をたてたものの、フェリーが欠航したり帰れなくなる可能性があり、あきらめたという話をよく耳にします。
これはとても無難な選択肢です。
無理にたどり着いたとしても、良いことがありません。
別の離島めぐりや、美味しいお店も探しておきましょう。
幸い、八重山諸島は移動手段が充実していますので、レンタカーが取れなくても大丈夫です。

石垣島のホテルは確保しておくこと。
行けるかどうか分からない、計画がたてにくい離島です。もしも行くことさえできなかった場合、宿泊施設を確保していなかったら…。
冷たい雨の中、スマートホンで行き当たりばったりの、無駄な時間をすごすのでしょうか。
時間を取るか、お金を取るか…。
もちろん時間でしょう。
確保さえしておけば、安心して別のプランに切り替えることができます。
コロナの規制も緩和しました。
安価なカプセルホテル・ゲストハウス等も、ひとつの手ではないでしょうか。

ファンダイビング、初心者は避けたほうが良い
波照間島のショップは二軒あります。
情報が少なく定かではありませんが、口コミ評価がキレイに二極化しています。
人間同士ですので相性が悪かったのだと思います。
ただ、よくよく読んでみると初心者ダイバーさんの口コミもあり、セッティングからエキジットまで自分で出来ないときびしいので、自立できていないダイバーは避けたほうがよいでしょう。

◆旅行記 フェリー欠航?

波照間出航

朝、波照間未定?他の離島は欠航が多い。行けないかもしれない…。しかたないか。

7:00に判断するとのことで、何度も安栄観光のサイトをスマホで確認。波が高くて危険であれば、引き返すことが条件付きで出航となった。

挑戦出来るだけでも有難い。チャンスだ、後の事は考えず…行くっきゃない!!

フェリーに乗り込んだ。

出航!と…すぐに電話。

予約していたダイビングショップからだった。今回のダイビングは出来ないとのことだ。泊りなので明日なら出来るか?と聞くと丁重に断られた。こればかりは、しかたがない。

ペンション最南端さんから電話があるのに気付き、電話すると、

本当に来るのか?数日間帰れなくなっても大丈夫か?旅の計画・仕事は大丈夫か?

と質問されたが、決意と覚悟をもって「大丈夫です」とこたえた。電話を切り辺りを見回すと乗客数人、座席はガラ空きというより、スッカラカン。
乗っちまったもんはしょうがない…。
不安がよぎる。

スッカラカ~ン!

荒波にゆられること1時間40分、ついに波照間島上陸!念願の日本最南端の有人島だ。

不安は消え去り波照間の空気をおもいきり吸い込む。風は強くよろける程だ。最南端さんが迎えに来てくれた。

予約者全員キャンセルとのこと。
まじか…。
また不安がよぎる。

ペンション最南端は、沖縄のなかでも美しいといわれる、ニシ浜を見渡せる絶景が有名で人気が高い。

ペンション最南端 2F より撮影

天気さえ良ければ…。
さて、ダイビングも出来ないことだし、予定が変わったので、移動手段をと思いレンタル屋に電話するも、どこも石垣島にいたり、客がいないため休業だったりと、つかまらず困っていると、スタッフの方が話を通してくれて、クマノミレンタルでバイクを借りる事が出来た。

翌日予約していたレンタル屋にキャンセルの電話をというと、「まさか来ているとも思っていないから、電話しなくても大丈夫」とのことに驚いたが、南の島は適当だなと思った。

クマノミのお爺さんは釣りが好きで、釣りの話で盛り上がった。カッパも貸してくれた。

ここ1ヶ月ほど欠航が多くて人がほとんど来ていないとのことで。

「じゃー来れただけでも運が良かった」と言うと。

「う~ん。それが来ることが出来ても、帰るのが難しいんだよな~。まー数日暇なら釣りに連れてってやるよ」

サーっと血の気が引いた…まじか…。

雨が降ったり止んだりの中、波照間一周を目指す!最高の気分に「いぇーい!」と無意識に叫ぶ。

ぶどぅまれー 八重山そば

どこもかしこも休業だらけでつまらない。

日本最南端の碑  
断崖絶壁の荒々しい最南端の海  
南十字星で有名な星空観測所  
就航未定の波照間飛行場  
ぶどぅまれーにて八重山そば  
怖いくらい迫力の有る風力発電

幻の泡盛「泡波」・「日本最南端の証」を購入。

最後は誰もいない美しいニシ浜。砂浜の質がまるで違い、とても綺麗で柔らかく、モフモフしている。最南端の荒々しい海とは対照的だ。

最南端の海 高那崎
ニシ浜

波照間島を満喫してペンションでバイクをとめていると、おじさんが近づいて来て、

「まず帰る事は出来ないから、一週間は覚悟しておいた方が良い、絶対に帰れないから!!」

かなりの強い口調でいわれた。ますます不安と覚悟でいっぱいとなった。

夕食はホイル焼き・刺身等とてもうまい。特に波照間産もちきび米が気にいった。

豆腐のスープ
白身魚のホイル焼き
もちきび米


一緒に泡波を飲む、キツイ!かなり酔った…。




真っ暗な海。波の音だけが聞こえる…。

明日は石垣島に帰れるだろうか…?



朝…。不安な気持ちでスマホをのぞく、またもや出航未定。7時頃判断とある。
…たのむ!

と何度も閲覧すると、条件付きで出航とある。  やったー!

スーツケースに荷物をまとめた。

最後にもう一度ニシ浜へ…。

美しい砂浜が遠くの向こう側まで見えなくなるまでずーっと続く…。

帰れなくなる覚悟があったためか、帰ることが可能になった瞬間、もう少しこの地に留まりたく思えてきた…。

スタッフの方に離島ターミナルまで送迎してもらっている途中の話。

「1ヶ月くらい前、日帰りのお客さんが来たんだけど、帰りのフェリーが来なくてね、4日間滞在して、日帰り予定だったから、着替えなども石垣島に置いて来てね~、全部貸してあげてね。良くあることなんですよね~(笑)」

笑えねーつーの…(・_・;)!

最後におもいきり波照間の空気を吸う。今度はダイビングに来る…またな!


帰りの大型フェリー(ぱいかじ2号)は、かなりの波で数人の乗客が船酔いのため、何度も吐いている、苦しそうなうめき声が聞こえる。わたしも前日飲んだ泡波のダメージでかなりヤバかった。

船酔いの袋を配っていたが、受け取らなかった。が…少し後悔。

だが今までの経験から何とかこらえた。船酔いの症状の眠気にも勝った。

翌日、ユーグレナにて蛍ガラスの腕輪を探していると、それは美しい青系の腕輪を見つけた。ネットでは黒や白の筋が有り、嫌なので購入しなかったが、ようやく見つけた自分好みの蛍ガラスに一目惚れ。けっしてネットでは手に入らない一品を手に入れた。それは、今まで行った数々の海と波照間。そしてこれから出会うであろう自然のブルーとの出会いをこめて、マイティーブルーと名付けた。

旅行中は不安でしかなかったが、今思い出を反芻しながらパソコンに打ち込んでいる…。

これだけは言いたい…。

波照間島に行ってよかった!

◆観光めぐり

日本最南端平和の碑

波照間島の悲劇
アメリカ軍から直接攻撃をうけていないにもかかわらず、絶滅の危機におちいった島民。同じ日本人(軍人)に追い込まれ、島をはなれざるおえなかった。終結後、戻ってきた島民は何もない地で、ソテツを食べ飢えをしのぎ、その毒で亡くなる人もいたそうです。何よりも「戦争マラリア」による悲劇が大きく、約1500人のうち90%以上が感染、うち3割が亡くなったそうです。戦争終結50周年。平和を願い8月15日建立されました。今は静かに波打つ美しい島ですが、戦争の悲劇を知る人は少なくなっていることでしょう。

日本最南端之碑

平和の碑からすぐ近くに、二つの碑が建てられています。
左側の「日の丸」がある碑は、1985年に新道青年全国協議会が建てた、聖寿奉祝の碑(せいじゅほうしゅく)です。

右側が、北海道から旅をしてきた学生がアルバイトで貯めたお金で、本土復帰を祈念し、1970年に建てた碑です。
その2年後5月15日に、アメリカ合衆国から日本国に返還されました(沖縄本土復帰)。

波照間島星空観測タワー

現在は台風や塩害により、建物や設備の老朽化が著しくなっており、修復困難なため休館となっています。

1994年開館 
総工費1億8000万円
4階 天体ドーム 屈折式望遠鏡
3階 屋上 夜間 星座解説
2階 プラネタリウム 資料館
1階 売店

風力発電

波照間島には2基の風車があり、島全需要の電力供給を風力100%で100時間続けました。
可倒式となっており、台風の対策も万全です。
2016年度から沖縄電力が、再生可能エネルギーを最大限に活用する事業を本格的にすすめています。
かなり近くまで行くことができますが、風車の回る音は迫力があり、エネルギーを感じます。

波照間空港

1972年3月、緊急着陸用空港として、整備されたのが始まりで、2008年11月まで石垣空港との路線が運航されていました。
2022年12月21日より予定していた、波照間空港~新石垣空港の就航が延期となり、現在も未定です。
理由として、就航予定機材が大阪八尾空港で機長の定期審査に使用となり、延期せざるを得ないとのこと。
週3便、往復2便、定員19名、大人14000円と発表がありましたが、就航再開したとして、繫忙期にこの定員では少数の乗客に限られ、今まで通りフェリーが主流となりそうです。

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